« ヨーロッパ出張(2) | Main | 診断士の国際活動 »

ビジネス実務法務検定1級過去問分析

年頭の計画で、今年はビジネス実務法務検定1級にチャレンジし、「経営法務に強い企業内診断士」になることを目標設定しました。

そこで、2006年度版の「ビジネス実務法務1級検定試験 公式テキスト」(2007年度版は4月中旬発売予定)を買ってきて、過去問を調べてみました。

ビジネス実務法務検定試験は毎年2回行われますが、1級は12月頭の年1回のみ、2007年は12月9日(日)です。 従い、1級は毎回偶数回での開催となっています。

試験時間は4時間で、共通問題を2題2時間、4問中2問選択の選択問題を2時間、計4時間の試験の様です。
2級とは異なり、事例問題完全記述式です。

公式テキストの前半には48の事例問題が収録されており、ここで大まかな出題範囲が把握できます。

事例1~5   会社法関連、会社組織
事例6~12  契約、請負契約、委任契約、電子商取引
事例13    手形の盗難
事例14~24 損害賠償、債務不履行、不法行為  
事例25    即時取得、所有権留保、処分禁止の仮処分
事例26~38 債権の管理と回収
事例39~45 独占禁止法、入札談合、企業結合規制、並行輸入
事例46~48 国際法務、国際裁判管轄、Arbitration

過去3回の出題のキーワードを書き出してみました。

第14回(2003年12月)

共通問題(2問必須)
1.債権の保全、任意整理、破損法、別所権、期限の利益の喪失、相殺権の濫用、詐害行為取消権
2.不法行為による損害賠償責任、結果回避義務違反による過失責任、契約責任論、使用者責任
  損害賠償責任の範囲、自働債権と受働債権との関係、和解、民事訴訟、民事調停

選択問題(2問選択)
1.技術的に十分に実証されていない製品の販売、債務不履行、損害賠償、契約解除、国際間取引における契約の準拠法
損益相殺、相当因果関係、請負契約、瑕疵担保責任、外国判決のわが国での執行要件、ヘーグ送達条約、懲罰的損害賠償
2.コンプライアンス、製造物責任法、消費者契約法、独占禁止法、不当な取引制限、排除措置、課徴金、公表著作物の引用、
不正競争防止法の営業秘密、不正競争行為、不当な取引制限、行政上の制裁、民事上の制裁、刑事上の制裁、
3.株式の譲渡制限
4.秘密保持契約、不公正な取引方法、排他条件取引、拘束条件取引、優越的地位の濫用、競争者に対する取引妨害、請負契約、準委任契約

第16回(2004年12月)

共通問題(2問必須)
1.商品の訪問販売、個人情報の管理、一見契約関係が認められない場合の債務不履行責任、不法行為責任、債権の準占有者への弁済、使用者責任、
取締役の責任
2.土壌汚染と瑕疵担保責任、仮登記、債務名義となる即決和解調書、抵当権抹消登記、事情変更の原則、賃貸借契約の無断転貸と信頼関係の破壊

選択問題(2問選択)
1.模倣品対策、知的財産基本法、特許権侵害、実用新案技術評価書、不正競争防止法の挙証責任、早期審査に関する事情説明書、優先審査制度、補償金返還請求権、意匠の新規性喪失の例外、輸入差止申立制度、民事訴訟法提訴前当事者照会制度
2.労働者派遣法、偽装請負、安全管理義務違反による不法行為
3.定款の事業目的、持ち株比率と経営権支配、株式譲渡基本合意書の重要な点
4.国際取引の契約書、Letter of Intent有効性の適用法、Excusivityとnon-binding, will/shall, feasibility study の期間の明確化、Confidentiality agreementの対象範囲、仲裁と裁判

第18回(2005年12月)

共通問題(2問必須)
1.債権回収の方法、任意弁済、代理受領、代物弁済、強制執行、確定判決、仮執行宣言付支払督促、強制執行認諾文言つき公正証書、
債権譲渡、動産執行、債権執行、倒産処理手続
2.請負契約、債権回収、留置権、商事留置権、債務名義、小額訴訟、危険負担の債務者主義

選択問題(2問選択)
1.独占禁止法、不当な取引制限、再販売価格の拘束、談合、事業者団体の禁止行為、コンプライアンス
2.破産法、民事再生法の担保権消滅請求制度、破産手続きにおける担保権消滅請求制度、債権譲渡特例法、一般債権者を害する担保の供与の否認
3.外国特許権侵害について日本の裁判所に国際裁判管轄が認められるか、不正競争防止法、裁判籍、訴訟当事者以外の第三者
4.不当景品及び不当表示防止法、虚偽・誇大・紛らわしい表示、優良誤認、有利誤認、公正取引委員会、薬事法、医薬品的効能効果の標榜、健康増進法、景品規制、「ベタ付景品」
比較対象価格、特定商取引法、

問題が、たとえば2級の様に「甲と乙が云々」といった1件の関係を短答式で判断するのではなく、広範囲に渡る事例の問題文から多様な法律関係を把握して、当社の言い分を述べよ、それに対して予想される相手の言い分を述べよ、といった出題されます。 むしろ法科大学院の講義で使うような事例かも知れません。
したがって、独学は難しそうです。

|

« ヨーロッパ出張(2) | Main | 診断士の国際活動 »

ビジネス実務法務」カテゴリの記事